未来も過去も、
他人も世界も不純だと少女は語った。
自分だけがあればいいと、他の花は必要ないと。
けれど、かつての思い出は孤高の心を破壊した。
輝かしいものは限りなく。
自分以外の美を尊ぶ弱さを知ったのだ。
「ええ、確かに恋は知りました。
でも私のプライドは変わりません。
愛しいものは手に入れる。美しいものは傅かせる。
多くの愛を踏み台にして、湖上の星として輝くわ。
それが私を愛してくれた人へ返せる、
最大の感謝というものではなくて?」
蜜の女王は不敵に笑う。
贈られた花を踏みにじる事なく、大切に抱えながら。
理解も共感も、
自分も恋人も不要だと少女は叫んだ。
どうせ嫌われるのなら、
何もかもなくなってしまえばいいと。
けれど、かつての思い出は孤独な心を包み込んだ。
世界に痛みが満ちようと、
救おうとする心は必ずどこかにあるのだと。
「そう、わたしは恋を知ったのです。
たとえ叶わなくても、出逢う事はなくても、
心を照らしてくれる人がいた。
たとえ報われる事はないとしても、
その恋は決して、悲しい事でなかったのです」
もう鏡から目を逸らさない。
ふれあう事はできずとも、恋した誰かの為に、
花の様に咲こうと彼女は願った。
「端末はスマホに変わっちゃったけど、
これは捨てられないってゆーか?
デコされたガラケーはやっぱプレミアムっしょ!」
今日も今日とて鏡の前で戦闘準備。
運命の相手にはいつか必ず
ぜっっったいに出逢うと信じる彼女にとって、
毎日が自分を磨く戦いなのである。
思いっきり自分本位に、
使命も立場も棚上げして、鈴鹿御前は恋に生きる。
「ん~、カレシ欲しいのはホントだけど、
それはそれとして今がサイコー!
JK修行、超楽しいっしょ!」
自身がフィールドにいる間、
味方全体の宝具威力を25%アップ&防御力を10%ダウン【デメリット】
「茶々は一番綺麗なこれ!」
「それではわたくしはこちらを」
「わ、わたしはこれを……」
遠いあの日、皆と過ごしたたわいのないひと時。全てが炎に包まれ滅び去ろうとするいまこの時に気付く。あのひと時こそがかけがえのないひと時だったのだと。
―――それは時代の波に翻弄され、儚くも強くあり続けた三人の姉妹の物語。
ガッツ付与(HP1、1回)&クリティカル威力30%アップ
―――もう纏う事のない浅葱の羽織。
幕末最強の人斬り集団『新選組』が纏ったと
いわれる羽織。
共に時代を駆けた仲間達、ある者は戦に斃れ、ある者は病に斃れ、またある者は絶望に斃れた。もはや誰一人として彼の傍らに立つことはない。
彼こそが始まりの一人にして最後の新選組。
誓いは彼方に誠はここに。
自身がフィールドにいる間、
味方全体の攻撃力を15%アップ
約束の場所。
それは、いつか至るはずだった黄金の草原か。
血みどろの戦いを繰り広げた屍の丘か。
或いは聖剣の返上を決めた微睡みの森か。
いいや。いずれも、違う。
王ではなく、一人の騎士として在ろうと決めた時、
約束の場所は定められた。
すなわち。
───愛によって遺された庭。
優しい月明かりが降り注ぐ、ガーデン。
そら、登山家の言葉にもあるだろう?
そこにエベレストがあるからだ、と。
人は己の限界に挑戦したいものだし、己の結論が正しい
かどうか、それを確かめずにはいられないのサ。
マスター君、私はね。
できる、と計算してしまったのだ。やれる、と結論を
出してしまったのだ。
そうなれば仕方ない、私は悪に堕ちてでもこの計算が
正しいかどうかを、確認しなきゃならなかったのサ!
ああ、うん。まったくだ。順序が逆だコレじゃ。
悪だから世界を破壊するのではなく、
世界を破壊するために悪になるなんてナァ!
―――瞼を開けば、そこは遥か彼方の荒野だった。
懐かしい土の感触、
耳をくすぐるそよ風、
踊るように跳ねる、愛しき存在。
今はもうない、失ってしまった遠い思い出。
奪われたのではなく、捨ててしまったはずのもの。
連れてきてくれた何者かに、感謝を。
人と獣は分かり合えず、相対すれば殺し合う運命だ。
その運命を理解していながら、それでもなお。
それを良しとしなかった君へ伝えよう。
ここがわたしの、生きた場所なのだと。
邪悪は天に昇りて星となる。
輝く天星三十六、煌めく地星七十二、合わせて百八、
この大陸を救う豪傑たちが背負いし宿星なり。
善人もいれば悪人もいる。
義心を持つ者もいれば、悪心を抱く者もいる。
されど我らはこの国を憂い、この民を安んじる者。
百八の魔星、ここに見参。
動乱の大陸を救うため、人の身を借りて駆け抜けよう!
たとえ終幕に、いかなる結末が待っていたとしても!
自身がフィールドにいる間、
味方全体にセイバー特攻状態を付与