南無天神。天満大自在。
二者相対、二者超越。包括の先に観を得ん。
数多の選択を絞り、
有限を狭め、
ただ一つの結末に辿り着く。
他に余地のない正着。
零の天元こそ、我が剣と心の答え。
空有善無惡、智者有也、
理者有也、道者有也、心者空也。
極めるは剣の術に非ず。
大悟たる剣の道をこそ、この無人の堂に納むる也。
▼ イシュタル
▼ エルキドゥ
▼ ギルガメッシュ(キャスター)
▼ ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ
▼ メドゥーサ(ランサー)
- お知らせにはないが追加されたサーヴァント-
▼ ケツァル・コアトル
▼ ゴルゴーン
▼ ジャガーマン
▼ マーリン
自身がフィールドにいる間、
毎ターン味方全体のHPを500回復
『なぜ彼女はあの冠を着けていたのだろう』
天の鎖は何とはなし、そう呟いた。
かつて戦った怪物。
戦う前までは友であった怪物。
地上の誰よりも―――天の鎖すらも―――上回る、
鋭利な爪を持っていた、怖ろしい怪物。
しかし、その頭には花があった。
かつて天の鎖が杉の森に植えたもの。
薄い色の小さな花。
あの少女の心を持った怪物の為に、
地の理を曲げて見せた花園。
『無垢な心は、一房の飾りだからこそ喜んだのだ』
天の鎖の傍らに立つ男はそう告げて市に戻った。
友に贈る、二つ目の冠を地に残して。
自身がフィールドにいる間、
味方全体の宝具威力を20%アップ
遙かなる過去。
古き神の時代。
神々の王がマルドゥーク(メロダック)ではなく、
エンリル神であった頃の事である。
或る怪鳥がいた。
アッカドに於ける名はアンズー、
シュメールに於いてはイムドゥグドと呼ばれる。
嵐の魔であり、巨大な雲と強風の顕れたる神であった。
この怪鳥はエンリル神に仕えていたが、
ある日、主人の入浴中に大宝物を奪い取ってしまった。
するとたちまち万物万象のすべては暗黒に包まれ、
世界には滅びが迫った。
怪鳥アンズーが掠めた稀有なる大宝物、
世界と神々とを統べる窮極の王権───天命の粘土板。
是に、怪鳥は触れるべきではなかった。
世界の悉くを危機に陥れたからか。否。
資格なき者が手を伸ばしても王権は応えず、
アンズーは何ひとつとして得られぬが故に。
事実、大宝物はエンリル神の息子たる英雄神ニヌルタに
奪い返され、世界は修復されたのだった。
そして長き時を経て後、人の時代の興りの頃。
大宝物は黄金の都へと収蔵された。
荒ぶる嵐神アンズーは何を想うか。
自らには叶わなかった王権の簒奪を、
神の血を引く人たる英雄王が成し遂げた事に───
自身がフィールドにいる間、
味方全体のHP回復量を30%アップ
そのドアを開けると、
そこには一面の海が広がっているのだそうです。
季節は夏、陽光輝く浜辺、蒼穹と白雲が広がって……。
そんな場所へ、
いつでもどこでも辿り着けるのだそうです。
……そう、多分、昔のSF小説を読んだのですね。
もちろん完全に読み切れるはずもないから、
流し読みでしょうけど……。
どこかに繋がっている扉というのは、
このカルデアで留守番をする彼女にとって、
どれだけ素敵な空想だったのでしょう。
……ええ、あの子もそれが嘘だってことくらい
ちゃあんと分かっていますよ。
でも、そこには夢がありませんか?
このカルデアのドアというドアを開いたら、いつか、
きっと彼女が求める海へと繋がっているという夢。
私は素敵な夢だと思いますし、そう信じています。
可愛い妹の夢を、私が信じてやらなくて誰が信じる
というのでしょう!
だからマスター、約束です。
いつか落ち着いたら、皆で海に行きましょうね?
きっとあの子も喜びますから……ふふ。
私は、この世に生を受けたのです。
そう、生まれた瞬間から姉様たちとは違っていました。
姉様たちは本物の女神。
生き物のような在り方とは違って、
カタチを得た瞬間から何もかもが完成されていて。
けれど私は生まれ落ちました。
人のように。
時と共に成長し、カタチを変えてゆく生き物として。
それでも、
姉様たちと共に在るに相応しい姿に
なるのだと想った頃もありました。
同じ衣を纏い、同じカタチとなって、
まるで女神のように振る舞える日が来るのだと。
どうか笑ってください。
私の、ささやかな、勘違いを。