夏の終わり、ヴァカンスの終わり。
たくさんの思い出も、
過ぎ去ってしまえば空しいだけ。
そう、寄せては返す、この静かな波のように。
私は太陽に願いをかける。
水平線に沈む時を止めて。
どうかあと少し、あと数分、いやあと一年ぐらい、
この瞬間が続くようにと。
「なーんて、悲しみ系のポエムなんて並べている場合
じゃありません!
たとえ夏が終わろうとも、あの夕日が落ちるまでタマ
モちゃんの夏はオフタイムッ! 最後の一秒まで、楽
しい時間を積み重ねるのですッ!」
―――夏の魔物は不滅のアニモー。
この通り、来年の夏も輝く日々は
約束されているのでした☆
輝ける銀の腕、アガートラム。
本来のそれは神の義腕である。
ケルト神話におけるダーナの戦神ヌァザが
争乱のさなかに失った右腕の代替であり、
医療と鍛冶と工芸の神ディアン・ケヒトによって
生み出された神造兵装であるという。
ベディヴィエールの失われた右腕のために
造られたこれは、無論、ヌァザの銀の腕ではない。
神話と同じ名を与える事で存在を裏打ちされた
仮初めの宝具である。
その正体こそは───返せなかった聖剣。
六章の物語によって聖剣の返却は成し遂げられた。
ゆえに、特例として英霊の座に登録された
彼の右腕に在るのは聖剣そのものではない。
仮想聖剣。
かつてのように魂を削る宝具ではなく、
サーヴァントとマスターの繋がりと絆によってこそ
発動する、ある意味では最も新しき宝具の一つである。
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……夏の思い出?
ふふ、そうね。
素敵な思い出はたくさんあって、
どれか一つを選ぶのはとっても難しいのだけれど。
では、今日はプチ・トリアノンのお話をしましょうか。
ベルサイユの宮殿から少し離れた場所にあって、
わたしが一から造り直した離宮なの。
まるで本物の自然の風景みたいに造ったわ。
イギリス式庭園ね。
あなたの時代風に言うとどういうのかしら?
緑豊かで、水辺があって、岩山には洞窟だってあるの。
小さな神殿と……
ああ、それに、愛らしいスフィンクス像も置いて。
大好きな場所だったわ。
そう、夏に、ゆったりとしながら涼むのも好きだった。
妹やお友達と一緒にお喋りをするのも。
宮廷服を脱ぎ捨てて
流行のドレスを着て遊んだこともあったかしら。
日よけの帽子も被ったりして。
ああ、どうしましょう。それってまるで
今この瞬間、ひとときのバカンスにそっくりね───
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全ての始まりはここから。
我が人生は悲嘆と、愛と、憎悪と、喜びに満ちていた。
愛した者と共に過ごせぬことを嘆き、
絆を紡ぐことを心より愛し、
人ならざる王に崇敬と憎悪を抱いて、
それでも―――喜びに満ちていた。
失ったもの、誤ったもの、傷つけたものは数えきれず。
得たものと、正しいと信じられたもの、そして守れた
ものも確かにあった。
でも、もういい。
それら全てを捨て去る時が来た。
少しだけ、疲れた。
鎧を外し、兜を脱ぎ、剣を捨て―――。
少しだけ、眠ろう。
どこまでも穏やかな、この湖で。
少しだけ……少しだけ……。
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私は画家として有名になってしまったけど、
基本的には何でも屋だよ。
道具も作るし兵器も作る。
都市の設計もすれば船も作った。
私が常に思っていたのは『万物の成り立ち』だ。
人造の鳥も、星を表す杖も、全戦局対応型万能籠手も、
すべてはその産物にすぎない。
私は完全な美を求めた。
その為には多くのものを知る必要があっただけさ。
え? “完璧な美”は完成したのかって?
それはもちろん。わりと早い段階で辿り着いたとも!
でもそれは個人的な見解だ。
より多くの共感、より優れた発展に向けて
私は日夜、天才を止めなかった。
弟子をとったり旅をしたり、
時には人々の心を癒やしたり。
私は天才だけど薄情じゃない。
完成された美を知っていたからね。
人間を愛さないものに、人間的成長はない。
とても簡単なコトだ。
私はちょっと、
知るまでに時間がかかってしまったけどね?
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